弊社では、新入社員はまず店舗に配属され、将来コンサルタントや研修講師を志す社員にも現場経験を積ませることを特徴としています。しかし、新卒採用社員の離職率は3年目までが7%であるのに対し、4〜6年目では30%を超えるという課題が判明しました。
この原因を探るため、該当する社員や周囲の同僚との面談を重ねました。
3年目の社員は、責任ある業務を任される機会が増え、後輩の指導役も務めるなど、接客スキルを高めながら周囲から頼られる存在になっています。会社としても中堅社員としての活躍を評価し、さらなる成長を期待する時期です。
一方で本人にとっては、その期待がプレッシャーとなり、将来を改めて考える時期でもあります(個人差はあります)。面談を通じて、会社と社員の認識や考え方のギャップが明らかになりました。
そこで、社会人としてのキャリア形成を支援する仕組みとして、既存の研修に加え、チームリーダーに必要な考え方や知識を体系的に学ぶプログラムを新設することにしました。
悩みが深まる前の段階で受講してもらい、自身のキャリアアップを具体的にイメージできるようにすることを目的としています。
上記の状況を突破するために、入社2年目の社員を対象とするプログラムの「目的」を下記のように整理しました。
3TPのプログラム構成は、「課題解決力」「基本知識」という2つのカテゴリーの5つの分野を「エントリー・コース」「ベーシック・コース」「アドバンス・コース」という3つのステップを踏んで学んでもらうようにしました。
また、「エントリー・コース」を終えた後に面談を行い、学んだことの理解度と今後の目標を明確にすることで、今後の仕事に目的意識を持って臨んでもらうプログラム構成にしました。
ビジネスマナーの定義と範囲
・「相手への思いやり」と「良好な関係を築きたい」という意思表示
・挨拶/身だしなみ/言葉遣い/名刺交換/メール・電話対応/報連相/コミュニケーションなど。7
1.マナーが及ぼす影響
・マナーのレベルが会社の文化・風土を印象づけ、信頼や品質評価に直結。
・「品質意識」を含む “仕事力を高める9つの意識” の一つとして強調。
2.ビジネスマナーが必要な理由
1) 信頼関係の構築
2) 組織イメージの向上
3) 顧客満足(CS)向上の一環
3.求められるビジネスマンシップ(3要素)
・感じが良い人: 笑顔・ハキハキした話し方・ポジティブ思考・約束厳守
・周囲に可愛がられる人: 礼儀正しさ・素直さ・悪口を言わない・率先して気配り
・人脈をつくる人: 高いコミュ力・フットワークの軽さ・共感力・迅速で具体的な返信
2.行動規範の実践
当社の行動規範は、仕事を行う上での指針となる項目として、全社員が体現できるように努力を続けています。そのことが、結果的にビジネスマナーの向上に繋がっていくと考えています。
<行動規範>
1.得意をつくり、得意で「お客様のお役に立つ」人であれ。
2.お客様に「感謝する心」を持つ人であれ。
3.約束(目に見えない約束)を守る人であれ。
4.何事にももう一手間を惜しまない人であれ。
5.今日に満足せず、常に「もっともっとの心」を持つ人であれ。
6.コミュニケーションを怠らず、積極的に行う人であれ。
7.報告・連絡・相談をタイミング良く密に行う人であれ。
8.決めたことは常に流さず、継続してやり切る人であれ。
9.反省をいつも忘れず、常に明日を最高の日にしたいと思う人であれ。
10.いつも笑顔で声が大きい人であれ。
ビジネスマナーを信頼構築と組織イメージ向上の「要」と位置づけ、日常業務で具体的に実践しやすい行動レベルまで落とし込んで理解を促しています。