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~売上回復への突破口~「ケーキ屋」の常識を覆せ‼


ワンスアラウンド株式会社

CheeseGarden ふかや花園店

店長  村田 慶太

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ワンスアラウンドの「現場マガジン」をご覧の皆様、ありがとうございます。
村田慶太と申します。
調理師専門学校を卒業後、大阪や名古屋のホテルで調理師として勤務ののちにワンスアラウンドへ入社。
ニューバランスのストアマネージャーを経験し、弊社初の食物販、飲食店であるCheese Gardenふかや花園店の店長をしております。
今回は、Cheese Gardenふかや花園店がオープン後、売上が低迷してからの売上回復への挑戦をレポートさせていただこうと思います!


店長たちのチャレンジ 【vol.007】

~売上回復への突破口~
「ケーキ屋」の常識を覆せ‼

ふかや花園プレミアム・アウトレットがオープンしてから約1年8ヶ月が経ちましたが、グランドオープン時には、連日多くのお客様で大変な賑わいを見せ、売り上げは予算を大きく上回り、レジにお並びのお客様を捌くだけで精一杯という怒涛の忙しさでした。
しかし、オープンから半年が過ぎた頃からは、客足もすっかり落ち着いて、平日は閑古鳥が鳴くようになり、売り上げも予算を大きく下回る月が続きました。
その結果、スタッフ達のモチベーションもどんどん下がっていき、暇な毎日が耐えられないと退職する者まで出てきました。
そこでスタッフの元気を取り戻すために掲げた目標が「脱!ケーキ屋さん」です!


「脱!ケーキ屋さん」を目指して

まず私は、売上回復のためのKPIを客単価¥2,000に設定しました。


ブランド内でTOP3に入るこのKPIを達成するには、何かを変える必要があります。
そこで取り組んだのが、いわゆる「ケーキ屋さん」イメージの払しょくです。
読者の皆様も「ケーキ屋さん」でお買い物をされた経験があると思いますが、「ケーキ屋さん」に入ると、まず目に飛び込んでくるのは、ケーキが陳列されたショーケースです。
そして、ショーケース越しに注文を行い、会計を済ませて退店する。
これが多くの方が思い描く「ケーキ屋さん」でのお買い物だと思います。


当店のスタッフも、やはり同様のイメージを持っており、営業が落ち着いてきてもカウンター内で待機するスタイルが当たり前になっていました。
この状況を見ながら、お客様の立場に立ったときに改めて感じたのは、お客様に声掛けをしても、カウンターを挟むことでお客様とスタッフとの間に実際の間隔以上の距離感があるということに気づきました。


そこで、店舗内の接客スタイルとして
「カウンター内での待機、カウンター越しでの接客NG」
というルールを設けました。


いわゆる「ケーキ屋さん」スタイルからの脱却です。
そして、その結果を全員に「見える化」し、結果を検証するために
「スタッフ個人別の毎日のアプローチ回数、販売点数、買上客数を
 退勤前に必ずトラッキングシートに入力する」

というルールを新たに設けました。

効果と成果

上記の2つのルール設定によるアクションに取り組みはじめたばかりの頃は、これまで染みついた習慣が抜けずにカウンターから飛び出せないスタッフが多く、接客頻度が上がらずにトラッキングシートのアプローチ回数に「0」が並んでいました。
そんな状況を打破するには「率先垂範」しかありません。
そこで、調理担当の私自身も、隙間を見つけては率先して店頭に出て、これまで以上に接客する時間を増やしていきました。

すると、社員~時給社員~学生アルバイト~時短のパートさんまで、次々と自らカウンターから出て店頭で接客するようになっていきました。


そうなると、スタッフ間での競争も自然と芽生えていき、スタッフのアクションはどんどん活性化し、カウンター越しの接客はただただお客様の注文を受けるだけ、レジを操作するだけだったスタッフが、お客様との間にあるカウンターから店頭に出て対応することで、お客様との心の距離感が一気に縮まり、お客様とのコミュニケーションの時間が延びていきました。
また、全体ミーティングでは、好調スタッフの好事例や商品のおすすめワードの成功例を共有しながら、毎日PDCAを回していきました。
すると、スタッフ達に「もっとお客様のお役に立ちたい」「もっとお客様の事を知りたい」「この商品はこんなふうにおすすめしてみたい」というように接客への興味と意欲が出てきました。
試食品の提供も店頭で行うことで、カウンター越しでただ配っていただけのアクションが、[試食の提供]→[接客]→[お買い上げ]というスムーズな流れのアクションの「型」につながっていきました。


その結果、客単価¥2,000をクリアする月が出始め、トラッキングシートによる可視化によって個々のモチベーションも上がり、客単価は上半期に比べ、下半期には109%まで向上しました。
館にもこの事を評価していただき、館の店長会で自店の取り組みを紹介させていただきました。
また、館の覆面調査では、8項目中7項目が満点、90店舗中5位という結果を出しました。


取り組みを振り返って

私が行った事は、「2つのルールを作り、スタッフに目標を与えた」ということだけですが、今、改めて振り返ってみると、成果につながったポイントとしては、

  • 明確な目標設定 【数値目標と行動目標】 
  • 目標に対する進捗管理と見える化 【PDCA】
  • 好事例、成功事例の共有 【情報共有】

ができたことにあったと思っています。

ルールを設けた当初は、自店に食物販、飲食経験が長いスタッフが多かった事もあり、長期間をかけて「ケーキ屋さん」のイメージを払拭し、今のスタイルを確立させる計画でしたが、スタッフ達は戸惑わずにすぐにアクションに移し、新たな環境に適応して成果を出してくれました。
そして、お客様とスタッフの笑い声のする「脱!ケーキ屋さん」にまで
昇華させてくれました。

さいごに、店長としては、お客様とスタッフが笑いあっているのを見るのはやはり良いものだなと改めて思い、今後もよりスタッフが輝けるお店づくりをしていきたいと思います。




最後までお読みいただきありがとうございました。

次回(9月)の「店長たちのチャレンジ」をお楽しみに・・・。



村田 慶太
村田 慶太
ワンスアラウンド株式会社 CheeseGarden ふかや花園店 店長

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