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「100年先の豊かなくらしのための実験場」

 

ワンスアラウンド株式会社

       リテイル事業部 廣末 弥雪


【Market Report vol.45】

「100年先の豊かなくらしのための実験場」
~TAKANAWA GATEWAY CITY~

今回は、2025年3月27日開業のJR東日本が手掛けるTAKANAWA GATEWAY CITYをリサーチしてきました。
同エリアは、かつての江戸の玄関口であり、約150年前に日本で初めて鉄道が走行したイノベーションの地・高輪の記憶を継承しつつ、次の100年に向けて新たなイノベーションや文化を生み出すための「実験場」となります。環境負荷がかかる従来の経済活動を見直し、地球と人間が調和する「地球益※」の増進を目標としています。
2026年春にはその他の棟が完成し、グランドオープンを迎えます。
今回は今完成している施設をリポートしていきます!
  
※「地球益」=地球に対する負荷が高いこれまでの経済活動を見直し、地球と人間が調和する利益を目指すこと

▼▽▼ リサーチスタート! ▼▽▼

では、『100年先の未来に向けたイノベーションを生み出す場』をリポートしていきます!

(1)高輪ゲートウェイ駅

駅舎の設計は建築家の隈研吾(くまけんご)氏です。 訪日外国人を出迎える国際交流拠点の玄関口として「和」を感じられるデザインが基調になっています。 外観として特徴的な大屋根は折り紙がモチーフとなっており、床も木目調で、木を感じる、木に包み込まれている印象を受けました。
これから訪日外国人もさらに増え、世界と日本を結びつけるにふさわしい日本の良さを活かした駅デザインとなっています。
エキナカには3つで1つのブランドであるMAISON CLASSIC FACTORYがあります。
MAISON CLASSIC「CAFE」「SALON」「FACTORY」の3つで1つのブランド。
『駅の概念を再構築する』というMAISON CLASSICコンセプトのもと「エキナカシュークリーム工場」としてライブ感のある演出を提供し、「見える工場」ではシュークリームが出来上がっていくプロセスを体験できます。


甘い香りに引き寄せられてついついシュークリームを買ってしまいました。
シュー生地がパリパリで香ばしく、クリームは甘すぎなくておいしかったです。


(2)デジタルサイネージの進化系


高輪ゲートウェイ駅では、デジタルサイネージを柱面のディスプレイで用いているほか、より発展的な使い方として、運賃表やトイレの姿見でも採用しており、どれも注目ポイントです。
また、双方向型の案内設備として、「AIサイネージ」と呼ばれるものが、駅の内外に設置されています。
AIサイネージを韓国語でも試してみました。


聞き取りには少々時間がかかりますが、きちんとトイレの場所を教えてくれました!


トイレに設置されている鏡のデジタルサイネージには、季節や時間帯に合わせた映像や画像が表示されます。季節によって違う映像が見られるのもいいですね。



(3)100色の道

東京在住フランス人建築家/アーティスト/デザイナーのエマニュエル・ムホー氏が手掛ける『100colors』シリーズのno.53(53番目の作品)となる「100色の道」
100色の無数の線で作られたインスタレーション※の1本1本に2025年から100年先までの年号が刻まれています。
未来100年の時間の流れを表現するこの作品は、未来への入り口を象徴しているかのようで、遠くから見ても美しく、ワクワクして、見る人に活力を与えます。
※インスタレーション=絵画や彫刻のように単一の作品として存在するのではなく、空間全体を作品の一部として捉え、鑑賞者がその空間に入り込むことで作品を体験することを目的としています。


(4)最新テクノロジーの体験


駅前の広場「ゲートウェイパーク」には、最高時速5キロで走行する自動走行モビリティが回遊しています。敷地内の見どころをめぐるモビリティには自由に乗り降り出来ます。その他にも、清掃ロボット、警備・消毒ロボット、案内ロボットなど様々なロボットが実証実験を経て導入されています。
AIやロボットを人々のくらしに還元するには、実際に生活やビジネスに取り入れて、その利便性や効果を実感することが必要です。
高輪ゲートウェイ駅周辺地区では、都市OSを基盤としたロボットプラットフォームが導入され、様々なロボットサービスが展開されています。
都市OSに集約された街や鉄道に関するデータを活用し、「人の混雑を避けて移動する」など高度な動作も実現するそうです。ロボット同士が協力して働く、ロボットが人のように働く姿を見られる日がもうすぐそこまできています。

さいごに

今年は昭和100年にあたります。今回TAKANAWA GATEWAY CITYをリサーチして、コンセプトが『100年先の心豊かなくらしのための実験場』と知り、100年前の人たちは100年後の今にどんな期待をしたのだろう?と思いました。
「空飛ぶ車・リアルタイムで世界中の人々と交流・不老不死・女性の社会進出・世界平和」などなど、100年前の人々が想像した未来は、技術の進歩に対する期待と、社会の変化に対する希望に満ちていたと思います。
しかし、現実には、環境問題や社会的な課題など、新たな問題も生じています。
TAKANAWA GATEWAY CITYは様々な社会問題に対し、「新たなビジネス・文化」「循環型社会モデル」など、未来に資する解決策を街から生み出し、世界中に発信していく拠点としています。
TAKANAWA GATEWAY CITYは、100年前に期待されていたことがそのまま街になったような場所だと感じました。
技術の進歩に対する期待、特にAIとロボットの進化はめまぐるしく、100年後は多くの仕事が自動化される可能性があります。AIと人間の協働は、互いの強みを最大限に活かし、より効率的で創造的な成果を生み出す可能性を秘めています。
すべての人、老若男女がAIを使いこなし、情報格差のない社会を実現するためには、政府、企業、教育機関、地域コミュニティ、そして私たち一人一人が協力し、情報を自らつかみに行く必要があります。
私たち一人一人の選択や行動が「地球益」、「持続可能な社会」のために非常に重要な役割を果たします。私たちの日々の何気ない選択が未来につながっていることを今回のリサーチで感じました。




最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。
これからも現場からのリアルなレポートをお届けします。
どうぞお楽しみに!

廣末 弥雪
廣末 弥雪
ワンスアラウンド株式会社 リテイル事業部 

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