
「接客をされたくない」のではなく「されたくない接客」がある
ワンスアラウンド株式会社 取締役 佐藤 梨枝子 |
ハッピーエピソード 【vol.199】
「接客をされたくない」のではなく
「されたくない接客」がある
ースタッフの観察力がお客様をハッピーにするー
最近投稿された弊社のハッピーエピソードにベテランスタッフの観察力が功を奏しお客様に笑顔でお帰り頂いた例が2件寄せられました。
どちらも「なるほど!」と思える素晴らしい内容でしたのでご紹介したいと思います。
最初にご紹介するのはファストファッションブランドスタッフの事例です。
多くのお客様がご来店される業態ですので、常にレジには行列が途切れません。
キャッシャーのスピードが求められる中、スタッフの観察力でお客様のお求めの商品を最適なものに変えて頂いた事例です。
■レジ担当者が気づいた『商品とお客様タイプの違和感』先日、レジを行っている時の話です。
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こちらのショップではレジ担当、ストック担当、売場担当など時間帯ごとに担当を決めて効率よく業務を行っています。
お困りのお客様には売場担当がお伺いいたしますが、客数の多さからどうしてもセルフ購入が中心になってしまいます。
今回のスタッフは、スピーディにレジをこなしながら一人一人のお客様としっかり顔を合わせて、アイコンタクトを取りながら進めることで、こうしたお客様と選ばれた商品との違和感に気づいた好事例です。
忙しいことを理由にスルーせずに、疑問を感じたら一言お聞きすることで、お客様に最適な商品をご提供できました。
お客様とお品物。両方への観察力は本当に大事だと思いました。
次にご紹介するのは、ネットショッピングが当たり前になってきた昨今、以前よりも更に『合理的に買い物をしたい。スタッフと話すのが鬱陶しい』と思われるお客様が増えてきた中で、お客様の心を徐々にほぐし、笑顔でお帰り頂いた事例です。
■お客様が心を開いてくださるまでのストーリー
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声をかけて欲しくないお客様との気持ちの距離感を、間違えずにご対応できたエピソードでした。
「お客様は接客をされたくないのではなく、されたくない接客がある」
このエピソードに対して、上司のマネージャーがこのコメントを送っていました。
全くその通りだと思います。
このストーリーは、お客様心理と販売員の行動の教科書のような内容です。
表情やしぐさからお客様の心理を想像し、つかず離れずの距離感を保ち、少し心を開いてくださった時に、おそらく共感してくださるであろうパーソナルな話題を振り、いっきに親しみを感じてくださったのだと思います。
モノだけを買いたいお客様に対して、スタッフとの会話の楽しさを体験頂けた素晴らしい事例だと
思います。
今回の事例は二人ともべテランスタッフの凄技でしたが、こうした事例が新人スタッフへ伝授されていくことがとても嬉しく思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
これからも現場から届いたお客様の「ありがとう」を
ご紹介してまいります。