
部下が自律的に動けないワケとは? 金谷 舞講師の「現場を元気にする力」
前回から「フラットに感じた講師のちから」を執筆させていただいておりますワンスアラウンド株式会社の藤井です。
まだまだ暑い日が続くなか、暦のうえでは9月になりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。「今年はより一層暑い」と毎年言っている気がしますが、やはり今年はより一層暑いですね。心頭滅却すれば火もまた涼しとは言いますが、それにしても暑いですね。
そろそろしつこいですよね。
すみません。
さて、前回の第一回では、恩田講師の「現場を元気にする力」についてレポートさせていただきました。
第二回は、弊社のコンサルグループのリーダーである、金谷舞講師のご紹介です。
拙い文章ではございますが、ご一読いただけますと幸いです。
部下が自律的に動けないワケとは?
金谷 舞講師の「現場を元気にする力」
金谷講師は、ナンバーワン販売員として、販売スタッフ、店長、エリアマネージャーを歴任したこれまでの経験を活かした、プロ販売員のマインド育成や接客スキルアップなど、実践的な講義が好評です。
また、クレームやハラスメントへの対応など、現場スタッフが抱えるさまざまな課題解決についても、「冷静沈着」「現実主義」「視野が広い」という、これまでの豊富なご経験に裏打ちされたチカラを金谷講師から強く感じます。
そんな金谷講師の研修に同行させていただいた際に私が毎回思うのは、話が分かりやすく「違和感がない」ということです。
皆様は部下やチーム内、チーム外の方とお話する際に、「どこか内容に違和感がある…」「話している内容が理解しにくい…」と感じることはないでしょうか?
なければ幸いですが、1度や2度は誰もが経験しているのではないでしょうか?
結果、その違和感がある影響で腹落ちしきらず、パフォーマンスが落ちてしまったり、根本的な解決に至らなかったり。
皆様ほどのレベルになると、違和感の正体に気付き、質問することで自ら解決することができるかと思いますが、伸びしろのある若手は違和感があることは理解しているものの、その正体に気付くことができていないケースが多いのではないでしょうか。
題名にある通り、藤井は新人です。かつ、腹落ちしないとなかなか動けないタイプです。
なかなか厄介ですよね。
まさに前述した伸びしろのある若手です。
伸びしろがあります。
大事な部分なので2度言いました。
そんな私ですが、金谷講師の話は「違和感」無く、スッと頭に入ってきます。
今回は私が感じた金谷講師の「現場を元気にする」3つのチカラにフォーカスしてお伝えしようと思います。
部下育成でお悩みのリーダー様は、ぜひ金谷講師の『チカラ』をご参考ください。

違和感を感じることなく引き込まれる
【3つの強み】
相手を納得させる「ロジック」のチカラ
前回お伝えした恩田講師が「感情」を交えてポジティブにする力が強みだとすれば、金谷講師は「論理」で相手を納得させる力が強みだと感じています。
数学に「A=B、B=C、A=C」という考え方があります。私にとって違和感がある場合は「A=C」のみ説明され「何故?」という理由が無かったときだと思うのですが、彼女は「A=B、B=C」をしっかり伝えてくれます。
つまり、背景や理由・目的をしっかり述べた上で解決方法や結論を提示してくれるので、スムーズに頭に入ってくるのです。
数値やデータ、専門家のアドバイスなど、腹落ちを促進する定数的な情報はもちろんのこと、常にスタッフの視点に立ち、疑問に対して具体的な理由を示しながら話してくれるため、受講者は「なるほど」と深く納得できます。
例えば、弊社の現場では「5秒に1回、顔を上げて売場を見る」ということを実施しています。
新人の際は「そう言われているからやる」だったのですが、金谷講師曰く「人の歩くスピードは約30センチ/秒と言われていて、5秒の間で約150センチ移動する。その間にアクションしないと売り逃しにつながる」という理由があるそうです。これを聞き私はとても感動し、習慣化した記憶があります。
相手の成長を後押しする納得感の伴う金谷講師流「寄り添い」
研修中はもちろんですが、一緒に働いている中で、金谷講師に何か質問をすると「藤井君はどう思う?」と相手に考えさせる機会を与えてくれます。その際、必ず上記の例にあるBの部分、つまり目的や理由を具体的に提示してくれるので、ロジカルに自分で考える力が身についていくようにしてくれます。私が現場にいる際、経験を積むにつれ、いつの間にか、慣れている方法が正解のように思い込んでしまっていることがありました。
むしろ目的を知らずに行動をしていた状態だったかもしれません。しかしそのような状態では、より効果的な方法を探すことはおろか、計画の修正や改善を行うことすらできません。
金谷講師はロジックをもとに、相手に考えさせるので、相手は目的に対しての行動の幅を広げることができます。
つまりこれは、単なる「やり方」を教えるのではなく、本質的な「考え方」を身につけさせるコーチングであり、受講者が自律的に考え、行動するきっかけになっています。
「ロジック」と「寄り添い」のバランス
私たちのような経験も知識も乏しい若手が、いきなり「どう思う?」と聞かれても、答えが分からず途方に暮れてしまう可能性が大いにあります。
知識がないからこそ、不正解の回答を出すかもしれない。あるいは、答えの幅が広すぎて、何を答えとすれば良いか判断できない。
だから「質問の丸投げ」に感じてしまうんです。
しかし、金谷講師はそうではありません。
私自身、金谷講師と話す中で「ただの丸投げではない」と感じることが何度もあります。
まずは腹落ちできるような丁寧な説明やコミュニケーションを通じて、お互いの認識にズレがない状態にしてから質問を投げかけてくれます。
だからこそ、私たちは明確な判断基準を持って自分の考えを整理し、言葉にすることができるのです。
また、もし私たちの思考がロジックから外れていたり、不正解にたどり着きそうだったりする時には、「こういう場合はどうだろう?」と追加で条件を提示してくれます。
これにより、無駄に広い思考の海をさまようことのないような道筋を示してくれるのです。
それは、受け手である私たちが思考しやすいようにリードしてくれる、まさに絶妙なバランス感覚です。
相手の立場や状況に合わせて腹落ちできる形で情報を提供し、論理的な思考力を引き出す。
このバランスこそが、受講者自身の成長を後押しする最大の強みだと感じています。
自律的に行動できる若手育成のために
以上、長くなりましたが、私が感じる金谷講師の魅力は、様々な経験に裏打ちされた細部にわたる論理的な思考と、相手に考えさせるコーチング、そしてその二つの絶妙なバランスです。
金谷講師は、背景にある理由や目的をクリアにした上で受講者に寄り添うことで、「なるほど」で終わらせることなく、自ら考え、行動する「現場を元気に、現場を笑顔に」するチカラを育んでいるのです。
現場では「部下が思ったように動いてくれない…」「なかなか目標が達成しきれない…」と思っているリーダー様も多いのではないでしょうか?
そこで単に「A=C」の伝え方ではなく、目的や理由を伝え、相手に寄り添いながら考えることを促す。
今まで当たり前だと思って教えていたことに対しても、改めてなぜなのか、疑問の目を持ち、相手目線で伝える。
それが、自律的に行動できる若手の育成につながるのではないでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。
これからも弊社講師の魅力(拘り)をご紹介してまいります。