輝く店舗の舞台裏

チームづくりのために必要なもの ~新人アルバイト&チーフ研修でのチャレンジ~

ワンスアラウンド株式会社

ニューバランス 南町田店

副店長  杉山 幸代

現場マガジン【vol.208】

ワンスアラウンド「現場マガジン」をご覧の皆様、

はじめまして。

ニューバランスの新人教育担当を務めさせていただいております杉山幸代と申します。今回は新人教育において特に重要な「マインドを伝える」ということについてお話をさせていただきます。

チームづくりのために必要なもの
~新人アルバイト&チーフ研修でのチャレンジ~

気がつけば入社して 12 年が経ち、時の早さに自分でも驚いています。私が入社した時の目標は「誰かのために動ける人になる」でした。

なぜその言葉を書いたのか当時の気持ちは覚えていませんが、今の私を12年前の自分が見たらどう思うのか、目標に近づけているのか、誰かに聞いてみたくなります。

私は新入社員の頃から生意気なタイプで、わからないことや納得できないことがあれば、年齢や役職に関係なく率直に意見を言うタイプでした。

しかし、最初に配属されたお店がとてもアットホームで、先輩方が私の成長のために丁寧に指導してくださったおかげで、「個人が輝く」のではなく、「お店やチームが輝き進化するために自分に何ができるか」を考えられるようになったのだと思います。

チームで働く醍醐味や、チームだからこそ生まれるパワー。1人のスーパースターより、全員が思いやりを持ち、尊重し合えるチームが本当に強いチーム。そんな経験をさせてもらえたのもこのお店でした。

「置かれた場所で咲きなさい」―尊敬する先輩方と共に目標を追う中で、人の良いところを見つけたら真似をして少しずつ自分のカラーにしていく―

そんな仕事の楽しさも教えていただきました。

新入社員にとって、初配属店舗での影響は本当に大きいものだと今更ながらに感じています。


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副店長として:今の私の役割

私は、スタッフ10人未満・年商1億規模のレディースショップの店長から、年商3億規模の大型店の副店長として、昨年異動しました。

店長時代は覚悟を持って自分が決めた方向に舵を切り、どれだけスタッフに理解してもらえるか、同じ方向を向いてもらえるかを必死に伝え続けてきました。やりがいは大きかったものの、どこか楽しさを忘れていたような気がします。

しかし、副店長になってからは、良い意味で肩の力が抜け、仕事が楽しいと思えるようになりました。

現在の店長は私とは対照的で、とても穏やかで相手の良いところを理解し、自分が悪ければ部下にも素直に謝り、相手の言葉をしっかり聞く方です。

「スタッフにはたくさん挑戦して、失敗してもそれを経験にしてほしい」という方針を持っています。

数店舗を統括するユニットリーダーを兼任している忙しい店長のもと、若手スタッフは「店長にもっと自分を見てほしい・自分を認めてほしい」という思いを抱くことも多く、そこをフォローすることが副店長としての私の役割だと思っています。

そこで私は、

  • スタッフの成長プロセスをこまめに店長に報告する

  • 社員ミーティングの際には、成長したスタッフのエピソードを他のスタッフにも共有する

など、1人ひとりのスタッフの努力が全員に「見える化」するようにしています。

数値に表れない陰の努力も、店長に伝わることでスタッフの承認欲求も満たされていくと思います。
 
 

インストラクターとして:もうひとつの私のミッション

今のブランドに異動する際、グループマネージャーからもう一つミッションを与えられました。

それは新人アルバイト研修とチーフ研修のインストラクターです。最初は難しいと思いお断りしましたが、「あなたがやってきたことをそのまま伝えればいい」とグループマネージャーに背中を押していただき、挑戦する決心がつきました。

自グループは若手育成が課題と言われています。

個々の「好き」や「得意」を伸ばし、個の輝きを求められる時代ですが、それに特化しすぎた結果として、社会人としての基本的なマナーや行動、マインドにギャップや驚きを感じる場面も増えました

そこで研修では、社会人として当たり前のことをどれだけ当たり前にできるか、というベーシックマナーを重視しています。

内容は、時間管理、サービスとマナーの違い、報連相、そして一緒に働く仲間へ「ありがとう」を伝えることなどです。

特に学生スタッフ向けの研修ではケーススタディを多く取り入れています。他店の出来事も「自責」として考えてもらい、1人の行動で起きた事件やトラブルが会社全体の問題になることを伝え、「あなたならどうする?」と考え、想像する時間を作ります。

考えた時の理解度や温度感を見ながら、人としてやってはいけないことが伝わっているか、場合によってはさらに深める必要があるか判断しています。

技術や知識は目標が明確で、数値としても測りやすく、指導しやすい分野です。

しかし、私が育成で特に大切にしているのは、数値では測れない「思いやり」や「助け合い」、時には相手を思って伝える愛ある指摘など、人としての本質的な部分です。

そこをどう伝えるか、日々試行錯誤しています。

  • 休憩室にゴミが落ちていたら拾う

  • 店の前の通路も自店と同じなので、店前のゴミにも気づけるようにする

  • ・遅番の日は、翌日の早番スタッフが少しでも楽に

  •  始められるよう準備し、メッセージを残す

  • ・誰かが辛そうなら声をかけ、手を差し伸べる

――こうした数値には表れない「思いやり」を、1人でも多くのスタッフに伝えたいと思っています。

しかし、数値化できないものは本当に伝えるのが難しく、その人の感覚や想像力による部分が大きいのも事実です。

特に自分軸で動きがちなスタッフには、「他責ではなく自責で考えること」を伝え、考えること・想像することが思いやりへの近道であると伝えています。

 
 

店長の良き理解者になる

チーフ研修を担当するときに大切にしていることは「店長も人間である」ということを、チーフの皆さんに理解してもらうことです。

店長は「出来て当たり前」「店長なんだから当然わかるだろう」と、期待からくる色眼鏡で見られがちなのですが、店長にも体調が悪いときはありますし、責任感で無理を押していることもあると思います。

また、イライラして言い方がきつくなってしまうこともあります。

そんな店長を許してほしいと言うわけではなく、対等な人間として向き合い、ダメなところはしっかりチーフから店長に注意してほしい。それが「店長の良き理解者」であることを伝えています。

これもすべて「思いやり」の心だと思います。

さいごに

年齢や役職に関係なく、お店にいる全員が1つのチームとして相手を思い行動できるようになること。

そして、そんなスタッフをグループ内にたくさん増やしていくこと――

それが、マネージャーから私に与えられたミッションなのではないかと思っています。

今回の内容は、どんなブランドやどんな店舗にも活用できる内容かと思います。

少しでも参考にしていただければ幸いです。


最後までお読みいただきありがとうございました。
これからも現場をリードするスタッフの得意(拘り)を
ご紹介してまいります。

杉山 幸代
杉山 幸代
ワンスアラウンド株式会社 ニューバランス 南町田店 副店長 

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