ハッピーエピソード

【大切なコト】は すべてお客様が教えてくれる

ワンスアラウンド株式会社

特別顧問 佐藤 梨枝子

佐藤 梨枝子

現場マガジン 【vol.223】

【大切なコト】は すべてお客様が教えてくれる

店スタッフが投稿してくれるお客様の生の声を読むと、「なるほどな~」という気づきのヒントを多くいただけます。

 

今回は、直近一か月内に届いた【ハッピーレポート(お客様からのありがとう)】から、お客様から教えていただいた大切な事例を2件ご紹介したいと思います。


 
~視覚障がいの奥様とご主人様に学ぶ~
【「色」を言葉で表現することの重要性】

先日、ご夫婦でお買い物に来られたお客様のお話です。

クライミングパンツをご試着された奥様は目が不自由な方で、「いま履いてるピンクはどんな色かしら?」と尋ねられました。

ご主人は「薄いピンク」と説明されていましたが、私は「少しくすんだ桜色のような色ですね」とお伝えしました。

すると奥さまは「なるほど、そんな色なのね」と嬉しそうに微笑まれました。

続いてご主人が持ってこられたグリーンの色についても聞かれ、ご主人が「薄い黄緑」と答えられました。

あまり納得されていない様子だったので「若草色のような色ですかね」とお伝えすると、「あぁ、良い色ね。ありがとう」と、とても喜んでくださいました。

タグには正式なカラー名がありますが、同じ色でも伝え方によって受ける印象はさまざまです。

色を言葉で伝える難しさと楽しさ、そして言葉ひとつでお客様のイメージが広がることを改めて感じた心に残る出来事でした。

 
 

こちらの投稿には本当にはっとさせられました。

表現力を鍛えるために、自社でも「色」を言葉で表現するトレーニングを行っていますが、その際に視覚障がいの方を意識したことが無かったからです。

  

「色」というと幼い頃のイメージから12色~24色と思われてしまうかもしれませんが、光の波長や染色、織り方により様々なニュアンスの色があり、人間が識別できる色の数は700万以上と言われています。

  

そのため、「きれいなブルーですよね」「可愛いピンクです」だけではお客様のイメージが広がらず、

「●●のような」という例えを使うことで、より色の持つ魅力を表現することができます。

特に視覚障がいの方であればなおのこと。

  

視覚による情報が無いなかで、色をイメージしなければいけないのですから、ご主人が一生懸命に「薄いピンク」「薄い黄緑」と表現してくださいましたが(想像すると微笑ましいです)、それだけでは色の持つニュアンスが伝わらなかったということですね。

  

私達は五感をフルに使って、それぞれのイメージを言葉でお伝えできるように、より表現力を磨いていかなければいけないと思った事例でした。

続いてはご高齢のお母様とお嬢様とのエピソードです。


 
~認知症のお母様と娘様に学ぶ~
【ショッピング体験がもたらす至福の時間】

閉店間際にご来店された、とってもお洒落な母娘様のエピソードです。

娘様のワンピースのご試着を待つ間、お母様とのおしゃべりが弾みました。

「私は直感で選ぶのよ〜」とお待ちの間フリルブラウスを試着されたお母様は、雰囲気にぴったりで本当に素敵でした!

私のコーディネートもたくさん褒めてくださり、お客様の昔話に花が咲いたりとお互いに笑顔になる楽しい時間の中、お気に入りの一枚をご購入いただきました。

後日、娘様からお電話があり「素敵な店員さんに接客してもらって、母が本当に喜んでいました!」と、感謝を伝えてくださったのです!

しかし、、実はお話を伺ったところお母様は認知症を患っており、ご自宅でのスムーズな着脱が難しかったそうです。

私はお母様が元気なご様子で全く気づくことができませんでした。

そういう理由で今回は返品となりましたが、

「あんなに楽しそうな母を久しぶりに見られて本当に嬉しかった。帰り道もずっと楽しそうでした。」と、嬉しいお言葉をいただきました。

​その後、実は近くの病院通いの帰りだったと分かり、つい最近もまたお二人でお店に立ち寄ってくださいました!

お洋服を前に目をキラキラ輝かせるお母様の笑顔に再会でき、とっても嬉しく思いました!

モノを買っていただくだけでなく、心躍る体験と笑顔を持ち帰っていただける、そんなお客様をこれからも全力で増やしていきます!

 
 

私の母も生前、認知症を患っていましたが、認知症になっても「好きなもの(こと)」が消えることは無いと聞いたことがあります。

 

今回のお母様も本当にお洋服が大好きだったのでしょう。

 

そして大好きなお嬢様と洋服のショッピングに行き、試着までできた体験はお母様にとって至福の時間だったと思います。

 

また、「認知症の母にモノを売るなんて!」と怒るどころか、接客を楽しませてくれたことに感謝のお言葉を掛けてくださったお嬢様からもお母様への深い愛が感じられ、胸が熱くなった事例でした。

 

■ショップはお客様が幸せ体験をできる場所

今回は視覚障がいのお客様と認知症を患っているお客様の事例をご紹介いたしました。

様々なお客様がご来店されるショップスタッフとして、売上以上に大切にしなければいけないミッションとは何か。

 

今回は2組のお客様と担当した2名のスタッフがこの体験を通して、私達が本当に大切にしなくてはいけないことを伝えてくれたように思います。


最後までお読みいただきありがとうございました。
これからも現場から届いたお客様の「ありがとう」を
ご紹介してまいります。

佐藤 梨枝子
佐藤 梨枝子
ワンスアラウンド株式会社 特別顧問

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